「調剤薬局事務」に興味がありますが、周りであまりやっている人がいなく、実際どうなのか知りたいです。
本記事ではそんな疑問を解決すべく、調剤薬局事務経験者に体験談を寄稿いただきました。
- 調剤薬局事務の仕事内容
- 体験談
- 大変だったこと
- やりがいを感じたこと
- おすすめしたい人
本記事は、
- 寄稿いただいた体験談
- 疑問に答えるQ&A
の2部構成になっています。
特にネット検索だけではわからない「体験談」が読み応えありますよ。
るい
です
- 簿記2級100点満点合格
- 経理未経験で会計事務所へ
- その後、一般企業に経理で就職(年収UP)
- 副業開始(月6桁達成!)
- 30代からでも年収アップする情報を発信中
調剤薬局事務のぶっちゃけ【Q&A】
まずは、調剤薬局事務について、ぶっちゃけ話をQ&A方式でわかりやすく解説します。
疑問①
調剤薬局事務ってぶっちゃけ「どんな仕事なの?」
調剤薬局事務の仕事は、調剤薬局での一般的な仕事全般をこなします。
具体的には、
- 開局・閉局の準備
- 患者さん対応(受付・見送り・問い合わせなど全般)
- 処方せんの確認と入力
- レセプト作成
- 調剤報酬明細書の作成
- 在庫管理
などを行います。
会社や雇用形態により、行う業務に多少違いがありますが、おおよそこれらのことを行います。
薬剤師さんの補助業務も大切なお仕事の1つですよね。
イメージがわかない方は下記、動画がとてもわかりやすいので、ぜひ、参考にしてみて下さい。
疑問②
調剤薬局事務ってぶっちゃけ「どのくらいお給料がもらえるの?」
求人ボックスによると、ちょっと、低めに出ていますが、ユーキャンによると下記のようになりました。
調剤薬局事務の平均年収は大体270~320万円です。ただし、資格の有無や雇用形態、勤務先の薬局によっても給料の水準が異なります。
月収にすると18万円前後で、残業代などが含まれると20万円を超えることもあります。勤続年数や年齢によって基本給が上がるところも多く、最大年収となる50代では、年間ボーナスを4カ月分として算出すると、年収が290~400万円程度まで上昇する場合もあります。(引用元:ユーキャン)
※地域差や男女差もありますので、あくまで参考値と考えて下さい。
疑問③
調剤薬局事務ってぶっちゃけ「やりがいあるの?」
調剤薬局事務はとてもやりがいのある仕事です。
患者さんと薬剤師さんの間を取り持ったり、かゆい所に手が届く存在になることもでき、「ありがとう」の言葉が多くもらえる職種です。
薬のことが詳しくなるのも、大きなメリットの1つでしょう。
お子様がいる方や介護が必要な人がどんなお薬をもらっているか垣間見ることもでき、とても参考になります。
空いた時間には、薬剤師さんに「薬」のちょっとした悩みを相談することもできるかもしれませんね。
また、医療業界や診療報酬のことも自然と身に付き、仕事でも私生活でも大いに役に立ち、「やっていて良かった」と感じることが多いでしょう。
疑問④
調剤薬局事務ってぶっちゃけ「向き不向きがあるの?」
調剤薬局事務は向き不向きがあります。
向いていない人がイメージだけで飛び込んでしまうとストレスで押しつぶされてしまうかも・・・。
一方で、向いている人には、
- やりがいがある
- 薬の知識が付く
- 医療業界が垣間見れる
など、一般的な職種では味わえない醍醐味があります。
調剤薬局事務が向いている人は、
- 人と接するのが好きな人
- コミュニケーション能力がある人
- フットワークが軽い人
- 正確に仕事をする姿勢がある人
- 薬や医療に興味がある人
- PCが苦手ではない人
です。
調剤薬局事務は、患者さんとのやり取りが必須です。
人と話すのが好きな人、特に、高齢者の気持ちに寄り添える人は、適任でしょう。
また、調剤薬局事務は、患者さんや薬剤師さん、時には、病院関係者とも関わることが多いため、コミュニケーション能力が必須です。
調剤薬局事務は、人と人をつなぐお仕事とも言えますね。
とは言え、営業職ではないので、普通程度のコミュニケーション能力があれば十分なので、「人と話すのが苦手・・・」でなければ大丈夫です。
薬局内では、足が不自由な人もいらっしゃいます。
局内の商品の説明をしてほしい人もいます。
薬剤師さんにお仕事を急に頼まれることもあります。
そんな時、すぐに行動できるフットワークが軽さが必要になります。
呼ばれて「面倒だな・・・」とすぐ思ってしまう人は向いていないかも・・・。
そして、必須条件として、正確に仕事をする姿勢がとても大事です。
お薬のピックアップのみならず、処方箋の入力、報酬(料金)の入力にミスは許されません。
もちろん、2重チェックは入りますが、「チェックがあるから間違ってもいいや」という気持ちで適当にお仕事してしまう方は、ストレスになるので止めておきましょう。
薬や医療に興味がある方は、「学ぶ楽しさ」も味わえ、それが結果、お仕事の意欲にもつながり、さらには、やりがいにもつながります。
レセプト入力や患者さんの情報の入力にPCは欠かせません。
「得意」でなくても、PCが苦手な人は不向きと言えるでしょう。
疑問⑤
調剤薬局事務ってぶっちゃけ「資格取得が簡単なの?」
調剤薬局事務の資格の難易度は高くありません。
合格率も90%を超えます。
しかも、マークシート形式で、持ち込み可なので、取りやすい資格とも言えます。
資格名 | 調剤薬局事務検定 |
---|---|
認定団体 | 日本医療事務協会 |
難易度 | |
受験資格 | なし |
受験日 | 毎月第4土曜日(自宅受験) |
合格率 | 90%以上 |
受験費用 | 5,500円(税込) |
学習目安 | 100~200時間 |
受講費用 | 4万円前後 |
公式サイト | 日本医療事務協会 |
短期間で頑張れば、1ヶ月、ゆったりやっても6ヶ月くらいで取ることができます。
疑問⑥
調剤薬局事務ってぶっちゃけ「資格は必要ないは本当?」
ぶっちゃけ、資格は必要ありません。
薬剤師さんのように「資格がないとダメ」ということはなく、資格なしでも働くことができます。
ですが、雇う側のことを考えてみましょう。
無資格で、一切、勉強していない人を雇うには、リスクがあります。
少しでも、知識があり、薬の名前を覚えるのにアレルギーがない人が良いに決まってますね。
働いている人の口コミには、「資格は必要なし」と言う人もいますが、求人に応募するからには、雇用側の気持ちを考えることが必須です。
疑問⑦
調剤薬局事務ってぶっちゃけ「独学で受かる?」
調剤薬局事務は独学でも受かる資格です。
ただ、本を買ってきて、自分1人で勉強するのは、非効率!
初期投資はかかりますが、カリキュラムにのっとって効率的に勉強するのがおすすめです。
短い時間で理解できるのが強み!
理解できていれば応用力も付いているので、就職後、独学よりも「使える資格」として役に立ちます。
【体験談】調剤薬局事務のぶっちゃけトーク
次に、調剤薬局事務経験者の小林さんから寄稿いただいた記事をご紹介します。
実際に仕事をした方の生の声なので参考になりますよ。
小林
です
- 調剤薬局に2016年から2021年まで勤務
- 勤務先は、会社内の店舗のほか、色んな特色の薬局を6箇所ほどあり
調剤薬局事務は、
- 困っている人の役に立ちたい
- 社会の役に立ちたい
と思っているならおすすめの仕事です。
患者様ともコミュニケーションがとれますし、役に立てるのでやりがいもあります。
こどもが好きな方は小児科の近くの薬局に勤める楽しいかもしれません。
資格取得に関しては、ヤル気があれば、1ヶ月、ゆっくり勉強したとしても半年もあれば全範囲学べます。(ユーキャンでは3ヶ月で学ぶことができます。)
試験も持ち込みOKなので、点を取る仕組みやどこに何が書いてあるかを覚えておけば安心ですね。
資格を取るのも医療事務より簡単ですし、覚えることも少ないです。
また、「調剤薬局はコンビニの数ほどある」ともいわれており、求人の募集も結構あるので、自宅から近所でも探しやすいです。
「近くで働きたいなぁ」って方は近所の薬局に求人のポスターが貼ってないか探してみるといいですよ。
もちろん、短時間のパートで働くこともできるので、ママさんにもおすすめです。
私の働いていたところでは、ママさんもたくさん働いていました。
パートさんには、ちょっとした作業で手伝って欲しいところをお願いしていたので、急な休みや夏休みだけ休むなどもできていました。
一方、がっつり役に立ちたい方には少し物足りないかも知れませんが、お子さんの手が離れた時スムーズに正社員になることもできるかもしれませんね。
調剤薬局事務は、事務ですがパソコンに向き合ってばかりの作業ではありません。
むしろ立って動き回っていることが多いです。
基本的な事務作業もありますし(掃除から日用品の発注、日報作成やレジ締め、薬代が月一払いの人に請求書を作るなど)、調剤薬局の専門的な事務作業もあります。
さらに、薬剤師さんの補助もあるので、薬の準備をしたり、薬の発注や処方せんをまとめたり、介護施設などに薬を車で運転して配達したり、想像以上に色んな仕事をすることになります。
薬の準備は、処方箋をいただいたら、事務が棚から集めることもあります。(薬剤師さんが集める薬局もあります)
最後は薬剤師さんにチェックしてもらいます。
患者さんが待っているので、正確に早く集めることが求められます。
場合によっては、事前に準備することも・・・。
よほど人が足りてないところでは、一包化を手伝うことがある薬局もあります。
処方せんをまとめるのは、すべての処方せんに判子を押したり、疑義照会を書いたり、パソコンに入力した内容が間違えてないか確認したりします。
生活保護などの公費の処方せんは請求場所が違うので別に分けたりもします。
月初にはレセプトを送らないといけなかったり、月末は締めがあったりするので、月末から月初は少し忙しいです。
介護施設にいる患者さんの薬を配達する薬局もあります。
施設に医師が往診に行き、処方せんを出すので、その薬を作って持っていきます。
配達に行って施設に渡すだけのところもありますが、患者様ごとに日付順にセットしてあげるところもあります。
毎週か2週間に1回行くことが多いです。
風邪をひいて熱が急に出たりすることもあるので、その時は急いで配達に行くことも・・・。
なので、普通免許必須の薬局もあります。
想像以上に立ち仕事が多いので、絶対事務で座って作業したい人には向いていないかもしれません。
思っている以上に体力がいります。繁忙期の忙しい時は結構疲れます。
逆に、中で座ってずっと作業は嫌だなぁ、という方は配達することが気分転換になるので、「薬の配達あり」の求人を受けることをオススメします。
1日に何件も配達に行くと時間が早く感じ、あっという間に仕事が終わった気分になりますよ!
患者さんや薬剤師さんなどとしっかりコミュニケーションをとって仕事をしないとミスにつながるので、コミュニケーション能力も必要です。
電話対応もあるので、一般常識や接遇などもあると有利です。
私が最初大変だったことは、薬を集めることでした。
全く分からないので、右往左往・・・。
薬がどこに置いてあるか、薬の名前や、一般名を見て先発品、後発品の名前が分かるかなど分からないことだらけでした。
専門用語も多く、電話も聞き取りづらかったり最初は不安でした。
ですが、毎日やっているうちに誰でも覚えられることなので安心してくださいね。
私は早く役に立ちたかったので、メモをたくさん取って家で復習したり、最初のうちは結構勉強しました。
大体のことは、毎日忙しく働いていくうちにできるようになるので、挫けずに頑張って欲しいです。
点数の取り方など基本的なことは覚えているといいです。
パソコンが大体のことを自動でやってくれますが、ミスに気づきやすくなります。
点数や加点は定期的に変わったりするので、その度に会社で勉強会があるところもあります。
また、近くの病院が日曜日の当番医であった場合、薬局も開局しないといけないので、1年に1回ほど日曜日出勤する場合もあります。
私の会社は別で手当が出ていました!
また、冬は風邪やインフルエンザが流行るのでとても忙しいです。
近くの病院が終わるまで閉めることができないので患者さんが多い時期は残業が続くこともあります。
それが嫌だなと思う方は、近くの病院が眼科など、定時に終わりそうな薬局を選ぶのがいいでしょう。
求人の際に、その薬局の近くの病院はどんな病院かなど調べて応募するのもいいかもしれませんね。
また、薬局の規模も見たほうがいいです。
少人数でアットホームな雰囲気で働きたい方は小さめの薬局を、大人数で働きたい方は大きめの薬局を探すといいです。
年に一度、棚卸しもあります。
これは閉局している時間に半日かけて薬局にいる人全員でします。
これもいつも働いている時間以外で仕事をすることになります。
慣れるまで本当に大変なことも多いですが、人の役に立つ実感もあり、やりがいはあるので目指してみたい方はまずは資格を取ってみて欲しいです。
資格を取らなくてもさっそく働けるところもたくさんあるので、この記事を見て出来そう!働いてみたいなと思った方は面接だけでも行くのもいいかなと思います。
女性の多い職場で働きやすいので、気になる方はぜひ挑戦してみてくださいね!